明月記 夢うつつの皇女 16~36話最終回、全話感想 

一応、全話見終えました。
ということで、途中で挫折したりはしないので、まあまあ合格のドラマです。

このドラマの特徴は主人公があまり美人ではないことです。
ちょっとふっくらしていて、見る人が親近感を抱けるのではないでしょうか。
同時に、性格がざっくばらんで、性格はいいところ。

舞台は架空ですが中国明の時代を想定している様子です。

そして男性主役の李謙(り・けん)(演ーファン・イールン(方逸倫))は、明の皇子らしく、育ちの良さからくる品の良さと上品さがあります。まじめな李謙が夢遊病みたいになり、コミカルな行動をするのはみどころです。

対してライバルの僕固雲伺(ボクトゥ・ユンスー)(演ーニー・ハンジン(倪寒尽)は、汐月国の将軍。李明月とは幼なじみで永遠の愛を誓い合った仲ですが、モンゴルあたりの遊牧民族らしい、男っぽさが魅力です。ただ、後半、あくどくなるのはあまりいい流れではありません。最後は自分がおとりになりなくなりますが。

このドラマは後半、明月と李謙の生々しいキスシーンの繰り返しは「いい加減にして~」と言いたい。お姫様抱っこも同じく繰り返し。視聴者の好みに沿ったのでしょうが、多すぎです。

女性のライバルである喬慧心(きょう・けいしん)(演ージョウ・ズーシン(周紫馨))は、終盤やらかしすぎです。悪の部分をこの人におわせすぎ。ただ、そもそものこの人の悪の発端は、明月の婚姻で、許嫁であったにも関われず、側室の座すら李謙が拒否したことです。実際にはそんなことはあみはずなので、これはこのドラマゆえのことですね。

許嫁で、正室になるはずが国同士の婚姻で側室になった例は多くあるでしょう。ところが側室の座すら拒否するのは李謙はひどすぎます。重箱の隅をつつくような話ですが、許嫁の扱いはそのまま、寵愛がなくなった後の女性の扱いを表しています。このドラマではそういうことはないということでしょうが、喬慧心が正室になれなかったのはやむに已まれぬ事情だと誰もが理解しますが、側室にすらめとられないというのはこれほどない恥であるわけです。

李詢(り・しゅん)は実はいいやつだった、というオチで、黒幕はその母だったという想定通りでしたが、これがアンバランスの理由ですね。本来、こういう時代の兄弟は、勝つか負けるかです。幼い時はお互い思いやるにしても、最後は悪の部分を李詢ではなく喬慧心にかぶせてしまうのは、腑に落ちません。

しかも喬慧心は僕固雲伺も死に至らしてますからね。

ラストは寝たきりになり目を覚まさない明月が、李謙の夢で白髪で登場してその後目を覚ます流れです。これは無理がある流れで、実際はなくなったことを意味するけれどファンから苦情が来るので無理に変えた気もします。

プロフィール

名前:
ran
性別:
女性
一言:
主に歴史系アジアドラマ中心です。感想だったり、あらすじだったり、その都度きめ細かくだったり、おおざっぱだったり、とにかく気負わず記しています。大陸と地続きのドラマはやはり面白い。国の価値観や盛っている部分はあるけれど、それを差し引いても、違う着眼点の発見があるからやめられません。最近は韓国ドラマより中国歴史ドラマを観ています。