最初にとまどうのは、名前がカタカナ表記で漢字がないのでまぎらわしくわかりにくいこと。漢字+カタカナ読み(中国風)にすればいいのにね。
最近見た中国歴史ドラマ(まったくの架空含む)では、まあまあ一気見する感じで比較的退屈はしません。ただ、前回2作品と比較すると、8割くらいの感じです。
それはおそらく、対象年齢が前作品と比較して、低いからなんですね。多分、中学生~位を想定しているのではないかと。
見始めは、ユンシーの花嫁衣裳がチープだし、CGのアンバランスな場面があるので(お母さんが残した腕輪経由で、未公開の医学書みたいなものを脳内で読める)、気乗りせず見始めました。
ヒロインのユンシーの演技力も物足りない印象です。わき役陣も、若い女性はユンシーを頂点にしているせいか、ルックスが癖ある女性が多く、見ていて軽いストレス感じました。
ただし、皇太后とか太妃や、ユンシー義理母(実家の側室)など年齢高め女優は割と美人系の女優さん多めでした。
男性陣としては、相手役のロン・フェイイエのルックスはまあまあで、ユンシーに合わせるとバランスはいい。姿勢がよく、硬派な感じはいい。ただ、笑顔になったり砕けるシーンになると粗が目立ちます。
ミーシャオは、あまりに報われなさすぎ。この手のドラマではありがちのキャラですが、ハーフ系のルックスで小柄、やせ型ですが、見た目の違和感は段々慣れてきます。
終盤、国から解き放たれて、従者の女性と離れようとするんだけど、なかなか離れてくれないけど優しいから、相手の女性がくっついて離れない。どうするのかと思いましたが、話の成り行きで離れていましたね。
せめてミーシャオが即位するような流れがあっても良かったと思うんだけど。
王子なのに待遇悪すぎて実家の国では報われないし、ユンシーには尽くしているのに全く相手にされず。ユンシーのミーシャオに対する表情がワンパターンすぎてちょっとイラつきます。(まったく男性として意識しておらず、あくまで友人。さんざん世話になりながら、口を横に傾ける表情がいただけない。)
それから薬き谷?だったか?を兄に焼かれて消滅したのですが、その後、ロン・フェイイエはユンシーにそっくりな庭をプレゼント。そこで二人は愛を育みますが、「おいおい、ちょっと待て!」そこはミーシャオが作った場所だったよね。それを丸ごとパクるとは?と、悶々とするんですよね。
気になるラストは、ユンシーはロン・フェイイエの生存が民のためでもあるとして、命を絶つわけですが、肝心のロン・フェイイエは即位せず、義弟が皇位をつぎ、ニンジンが皇后になっているのが残念。
視聴者としては、主役二人の即位式シーンを見たいのです。前回見た「双花伝」も帝位を双子の弟に譲って隠居していますが、一応即位して即位したシーンがありましたからねえ。
その点、このドラマは結婚式だけで、即位がなし。ただし視聴者に気を使ったのかさすがにニンジンが皇后として即位式に臨む姿はなく、義弟だけだったのがギリギリ救い。
ニンジンはいいキャラですが、最後の点で、微妙。(実はかなり出番が多い。)
悪役の女性としては、ミンシャン、あの年齢で普通はすでに、側室として嫁いでいるでしょう。にしてもこのドラマはやたらと血が小道具に使われしょっちゅう血を吐き、よく刺されてもけろりとして生きています。(最近の中国歴史ドラマではありがち)
天徽帝ですが、お子様チックな雰囲気のところに、この役者さんの存在があって、ピリリと引き締まる感じ。演技も悪役と人間としての悲しみをぎりぎりうまく演じていたと思います。
わけわからない何とか人になる話とか、その陰謀の黒幕だという点は確かに悪どさマックスです。しかし跡継ぎの皇子が死んでしまい、皇后も妃も処刑しておらず、チン妃も裏切られ、唯一裏切ってなくてついてきているのは、実は側近の宦官だけでしたね。この人最後にどんでん返しあるかと思ったらありませんでした。
リスのようなキャラが何かロン・フェイイエを助けるヒントかと思いきや何もなし。グー医師も何かよくわからないポジションの人で終わりましたね。
ラストはユンシーがなくなりましたが、ミーシャオがもうろうとして倒れていると、ユンシーにも見える女性が腕輪を持ち去りました。その後、隠居しているロン・フェイイエの前に、ユンシーがあらわれ、抱き合ってラストという終わり方になっています。
腕輪を持ち去ったのが仮にユンシーとすれば、亡くなる前に世話になったミーシャオにユンシーが唯一誠意を見せたのが腕輪なのです。が、仮にユンシーが持ち去ったとすれば、一度譲ったものを、しかもお礼の品を結局瀕死のミーシャオから取り上げたということなので、そうなるとイライラマックスになりますよ。(私はミーシャオの味方なのです。笑)
これはロン・フェイイエの幻想なのか、ロン・フェイイエが死んだということなのか、そのまま実はユンシーも生きていたという意味なのか、あいまいとした終わり方をしています。
ただ、ラストのユンシーの表情が暗いので、おそらく生きているという意味ではないでしょう。